食で生活も心も豊かに、一人一人の自己実現を支援するシゴトがしたい!

食べることや自然が大好きで夢見がちな大学院生の日常を綴ります。

森のイスキア2

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tomatomkk.hatenablog.com

 

9時に、弘前イスキアにお手伝いさんの方たちがどんどん集まってきた。一階が騒がしくなって、静かに待っていると、「行くよー」とせいこさんが声をかけてくれ、森のイスキアへ車で出発した。弘前から約30分で岩木山が見えてくる。窓から外を眺めていると、立派な岩木山が鎮座していて、緑豊かな自然が迎えてくれた。岩木山の麓に森のイスキアはある。

10時頃到着すると、先に到着していたお手伝いさん達が待っていた。みんな輪になって、自己紹介をした。名前と簡単に来た理由などを話すと、「珍しい名前ねぇ素敵な名前!」「頭がいいのね、着眼点がすごいわ!」などいろいろ褒められた。「2階のお部屋、貸し切りだから好きなところ使っていいよ」宿泊は私一人だったようだ!

2階はお客さんのお部屋になっていて、学校の寮みたいだ。私は岩木山の見える部屋を選んだ。

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森のイスキアから岩木山

2階のフロアで、初女さんとお話しさせてもらい、いくつか質問をした。

 

Q.料理をするとき、どんな気持ちで作っていますか?

 

A.他のことは考えないで、今やっていることに全身をかける。たとえば、野菜を切っているときは「切る」ことだけを考える。ものによって、食べ方によって、1つ1つの食材には人と同じように性格があって、その性格を見つけて、1番おいしく食べられるように努めていく。おいしく作るには、まず、新鮮なもの、旬のもの、地場のものを使うこと。食べやすいように食べ方に合わせて切る。そういうことを落ち着いて考えて作る。私たちは食べることによって生きている。生かされている。だから常に食材に感謝して作っている。だからおむすびを作る時もおいしくなるように、全身がおむすびに伝わるように専念する。そうするには、心を落ち着かせること集中して取り込むことが大事。最近は「忙しくてそんな余裕がない」とかよく聞く。みんなが忙しいから社会全体が忙しくなって、ガサガサ騒がしくなってしまう。ちょっと休むことが大切。そのちょっとが大きな結果になる。だから料理する時も休むことによって、食材に味が染みておいしくなる。勉強や仕事の時も同じ。ちょっと休んで気分転換に料理してみたり趣味の時間にしたりすると意外なところにアイデアが落ちている。私の料理を見て、食べて、みんないろんなことを感じて教えてくれる。それがまた私にとって勉強になる。




Q.手作りのおむすびと売り物のおむすびは何が違うと思いますか?

 

A.おむすびは素手で握るもの。日本人は手の感覚が鋭い。それは昔から日本人は素手を使ってお仕事していたから。また、握った後ラップやアルミホイルで包むのは蒸気がたまってしまって、お米が呼吸できなくなってしまう。おいしくなくなる。海苔もしける。だからタオルに包む。これは私の母から教わったこと。タオルで包むと味が変わらない。タオルの繊維のリングが熱を吸って水分を保ってくれる。ご飯の一粒一粒が呼吸出来るようにするとかじった時に一粒の姿が見える。今まで何気なくやっていた一つ一つを調べるようになってくる。生きていることを実感する

 

「ここで学ぶのは見て学ぶのが一番。言葉ではうまく伝えられないから、いろんなことを見て、感じて、考えていってください。」と言って、初女さんは下へ降りて行った。