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食べることや自然が大好きで夢見がちな大学院生の日常を綴ります。

なぜ大学院へ行くのか?

 

大学院生だというと、勉強好きなんだね~とよく言われます。

正直、勉強と研究は違うぞ、、、?と、とてももやもやしますが、、私的には結局好きなのは認めざるを得ないという感じです。

実際、勉強はしています。研究をするためには今まで何が分かっていて何が分かっていないのかを明確にする必要があって、それを理解するためには勉強が欠かせないからです。

勉強と研究の違い

簡単に言うと、勉強は既知の事実をインプットすることで、研究は今までわかっていなかった事実を作る(エビデンスを作る)ことだと考えてます。

大学と大学院の違いは勉強と研究の割合の違いです。イメージですが、大学の卒論で研究に触れ、修士課程で研究の難しさを知り、博士課程で研究を1から一人でして社会に認めてもらうという感じでしょうか? 博士課程まで進学する人のほとんどは学位を取りたいとかではなく、研究の沼にはまってしまった人だと思います(偏見w) 

 

大学院でやること

大学院での勉強は、教科書のようなトピックの概要がすっきりまとまった書籍ではなく専門書がメインになります。そして先行文献を大量に読みます。特定のトピックについての先行文献は自分で探すことが多いです。得た知識から独自の視点で仮説を立て、「研究背景」になります。

研究は大きく実験系、調査系の2つに分かれますが、仮説を立て、ある条件下でのデータを取り、解析し、特定のトピックをあきらかにする過程のことです。結果は仮説通りになる場合とならない場合があり、両方とも結果です。大事なのは考察です。先行研究と比べてどうだったのか、今回の結果はどう解釈すべきか?今後の展望について論じます。研究背景、方法、結果、考察、結論までの一連をまとめたのが論文です。

研究能力は実験・調査遂行能力の技術的なものだけではありません。仮説立案力、仮説を確認するための研究計画力、得られた結果についての考察力、すべて論理的に進める必要があり、どこかで論理破綻しては論文ではありません。説得力のないただの作文です。

さらに大学院生は勉強や研究をするだけではありません。研究室の管理(清掃、備品管理)を任されることが多いです。所属の学部生をうま~く動かして快適な研究環境を保ちます。教授を含めた会食の設定、ほかの人の研究を手伝うことや、大学や学会のイベント等のサポート要員になることも多いです。

 

以上だけでも大学院生は勉強をずっとしているわけではない、ことが理解していただけるかなと思います。

大学院で得られるスキルは何だろうか?

・専門知識、スキル

・データを整理する力(目指せエクセルマスター!)

・調べたいことのエビデンスを見つける力

・仮説を立てて、検証のためにすべきことを整理する力

・論理的に考察する力

・説得力のあるプレゼン力、文章を書く力

・教授と学部生の間の立場でうまくコミュニケーションとる力

・その他もろもろ

 

書いただけでも社会で求められる力がたくさんあると思います。どこにでも応用可能だと思います。

ただ学費かかるので、大学院に行ってもお金と時間の無駄だと思うか思わないかは、人それぞれだと思います。ただ、人生の数年間を自分のやりたいことに費やし、向き合う時間があるのは贅沢だし、とても貴重だと思います。それだけでも価値があるのではと思います。いずれにしても、どこへ行くかではなく、何をするか。ですね。